都心の外れの小さなオアシス
みなさんは23区内に"渓谷"があるって知ってますか?
檜原村の例があるのであまり驚かれないかもしれないですね。先進国で首都の中に村があるのは東京くらいのものでしょう。決して馬鹿にしているのではなく、日本が自然豊かな国だという証だと思います。
世田谷区の南端にあるその渓谷。名は"等々力渓谷"。正式には公園の扱いです。
多摩川沿いを走ったついでに寄りました。等々力駅から徒歩5分ほど、大通りを脇に逸れると突如現れます。観光客と思われる方々も多くいらっしゃっていて、外国の方にもそれなりに有名なスポットのようです。カップルも多くいましたね。
階段を降りると細長い道が先に続いています。うっそうと木が茂っていて確かに23区内とは思えない風景です。下を流れる川を渓谷と呼ぶにはちょっと水位が低すぎる気もしますが...
道幅は狭く、二人並んで歩くのが限界です。にもかかわらず道が片側しかないので、向かいから人が来たときはどちらかが道を譲って通ります。立ち止まって写真を撮ったりするのが難しいのが残念。
途中で丘に登る階段があったので登ってみました。等々力渓谷の記録碑のようです。更に登ると古墳がありました。HPによると縄文時代後期から奈良時代の頃に作られたものだとか。
僕がここを訪れた最大の理由はどうやら"滝"があるらしいとのことだったのですが、都内で見られる滝ってどんなだろうと期待を胸に訪れた結果は「え?これ滝?」という申し訳程度のものでした。湧き水のような細い水がちょろちょろ流れてます。事前に確認しておくべきでしたね。一番期待していただけに残念でした。
修行僧の修練場だった旨の看板があったので、今はその名残として残されている感じなのかもしれません。脇にあるお茶屋さんを奥へ抜けるとお寺に出ました。5月中頃でしたが境内に若葉が青々と茂っているのが印象的でしたね。
もっとしっかりここまで、というような目印があると思っていたのですが、特に何もなくフェードアウトでした。先はごく普通の小規模な川になっているようです。
総評としてはさすがに"渓谷"と呼ぶには小さすぎるかな、という印象ですが、都心のすぐ近くとは思えないほどの自然あふれる景色は本物でした。惜しいのは10分もあれば端から端まで移動できる程度の距離しかないことですが、用事の合間にふらっと訪れて疲れを癒すにはもってこいの場所です。近くまで来ることがあれば、一度寄ってみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。