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時計中心の趣味日記(アフィリエイト収益化をしています)

三鷹の国立天文台

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「水曜日のピクニック」村上春樹作品を読んだことのある方はピンと来るのではないでしょうか。私も熱心なファンというわけではないもののこの方の作品は大好きです。大抵語られない謎が残るんですが、それが作品世界の奥行きを感じられるんですよね。最新作も文庫化したら読もうと思って首を長くしています。

 

話を戻しまして、俗にいう「羊三部作」では三鷹の地名が出ており、上記ピクニックの舞台もICUらしいとのことで私は少なからず三鷹村上春樹を連想します。

今回はそのICUの裏手にある国立天文台を散歩がてら訪れてきました。

 

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ICUのほぼ真裏にあるこの施設。正直アクセスが悪く最寄り駅からバスで20分以上かかるうえ最寄りは三鷹駅ではないです。三鷹は広い。

ここは定期的に夜間の天体観測ツアー?をやってて昔親に連れて行ってもらったことがあるのです。だだっ広い敷地と星空を眺めるワクワク感が心に残っていて何となく来たいと思ったのだ。

 

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1枚目の写真にもちょっぴり写っている青い屋根の建物で入場受付をして、このVISITORシールを胸に貼る。これで受付完了。入場料はかかりません。

後述するが普通の博物館並みの資料展示、実物の天体望遠鏡など見所たっぷりなのにアクセスの悪さゆえか人は殆どおらずのんびり見学できる。穴場スポットだと思う。

 

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HPにも掲載されてるこの施設のシンボル的な建物「第一赤道儀室」。施設内で最も古く大正時代の貴重な建築物。

この建物を見て子供の頃の思い出が蘇った。確かこの建物で天体観測をしたように思います。あるいはツアーの最中に目にした記憶かもしれないけど、私の記憶に強く残っている建物。

 

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巨大な望遠鏡。私はこういう機械、大きな機械仕掛けが大好きなので何時間でも眺めてられます。技術的なことはまるで分かりませんがねhahaha...下手の横好き、文系ゆえの未知への憧れというわけです。

 

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「太陽観測用20cm屈折赤道儀式望遠鏡」

思わず声に出したくなるカッコ良さです、厨二病とか言ってはいけません。

カール・ツァイスっていうと「四畳半神話大系」に単眼鏡のメーカーとして出てきましたがずいぶん由緒正しいメーカーだったんですね。言わなくても分かるドイツのメーカーっぽい語感。

 

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観測の際はこの巨大な屋根が切り込みに沿ってゆっくり開くわけです。くぅーー見てぇぇー!!ロマンだなぁ。

 

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第一赤道儀室から横道を直進すると「大赤道儀室」です。こじんまりした建物に見えますが地下一階〜2階まである広い建物です。

 

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私の下手な腕では伝わらないかもしれませんがここの望遠鏡はかなり大きく迫力満点です。部屋自体も広々していて望遠鏡を囲うように展示があります。

見所たっぷりでとても載せきれませんがいくつか紹介します。

 

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時計趣味ならやはりこれは紹介せねば、ヴァシュロン・コンスタンタン製の天文台クロノメーター!!天文と計時には密接な関わりがあるのだから考えてみれば当たり前ですが予想外の遭遇でした。

こんな年代物まずお目にかかれないでしょう。眼福だぁ。

 

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おそらく国内では最も古い望遠鏡。なんと明治8年の輸入品、数年前まで髷結ったおサムライが闊歩してた時代の代物です。現代の品とそう変わらぬ金属光沢を見るとホントかなぁと思ってしまいます。変わらぬ輝きに魅せられた大昔の人の気持ちが少し分かります。

 

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江戸時代の天体図(複製)。ガリレオの死後40年後くらいの代物ですがまあ恐ろしい情報量。和時計しかり伊能忠敬の地図しかり江戸時代の人々って本当に優秀ですね。戦が落ち着いて文化に注力する余裕が生まれたのかな。

 

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この赤いテーブル、実は動きます。この展示室は2階部分に位置してますが観測時は天体の方角にテーブルが回転し、更に上下にも可動して調節されます。

展示室の大きさも相まってこんな大きなものが本当に動くのかとにわかには信じ難いです。可動の様子を見てみたい。

 

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ここにしかない限定のガチャガチャがあり、正直これも楽しみのひとつでした。色々種類はありますが私は紐付き缶バッチに。

 

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西棟は近年の研究に関する展示でした。写真のアルマ望遠鏡はもはやレンズを通すことなく電波を使って観測するというハイテクです。南米の高山の頂上に何十機かで配置されているそう。

私にとっては世界最大級という認識だった、ハワイ・マウナケア山頂のすばる望遠鏡についてももちろん書いてありました。技術は日進月歩ですからとうに首位陥落して久しいのかもしれませんが、東京タワーと同じですよね。シンボルというのは心に残るのです。

 

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太陽塔望遠鏡、通称アインシュタイン塔。

「塔望遠鏡」の名が示す通りなんとこの塔自体が望遠鏡。ドイツのポツダムにあるアインシュタイン塔とほぼ同じ形式の観測施設のためこの通称で呼ばれたそうです(ほぼ解説文丸写し)。

中には入れませんがぜひ見学してみたいですね、いかにも資料的価値が高そうなので状態保存のためでしょうか。口惜しい。

 

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歩道に各太陽系の解説が点在しており、これは太陽系惑星の間隔通りに置かれているのだとか。もちろん何億分の一の縮尺ですが。「太陽系ウォーク」というそうです。ダセェ

 

ここまでで2時間ちょっと経過しましたがこれでも施設全体の三分の一程度。しかし一緒に来た友人がお腹が空いて機嫌が悪くなってきたので帰りますw

平日は食堂が営業しており更にいえばICUの学生食堂におジャマなんて選択肢もありますが残念、この日は日曜日。最寄駅で食って遊んで帰りました。水曜ピクニックを追体験したかったのだがな...

 

 

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というわけで今回は三鷹国立天文台の訪問記でした。そのうち再訪して今回見れなかった施設も見てみたいですね。アクセス悪いですが人が少ない、広くて自然もある、三鷹は他にも色々名所ある。1日潰せると思います。

東京近辺お住まいの方はぜひ訪れてコスモを感じてください。ありがとうございました。