とあるゲームをやってる最中に見た時計が気になっているのですが...
セイコーのスピードマスターっぽくないですか!?
画像は1997年にカプコンから発売されたPSソフト「ディノクライシス」のOPです。早い話がバイオハザードのゾンビを恐竜に置き換えたゲームなのですが、骨太な難易度であまりヒットせず佳作止まりの扱いですクソゲー。好きなんですがね。
20年も前のゲームなので解析度が低いですが、一枚目の画像から時計上部に"MOUNT"というロゴが読み取れます。ですが該当するものが全く見つからないのでおそらく創作でしょう。しかしこの時計、セイコーが80年代に出したとある時計に酷似しているのです。
これです。
(画像はAmazon販売サイトからの引用です。)
URL: https://www.amazon.co.jp/セイコー-セレクション-SEIKO-SELECTION-SBJG003/dp/B07JN4TPNK
セイコーのスピードマスターといえば某宇宙時計のアレンジ時計が有名ですが、いくつか種類がありましてその一つにイタリアの巨匠ジウジアーロとのコラボデザインがあります。本名はジョルジェット・ジウジアーロという舌を噛みそうな名前なのですが、イタリアの高名な工業デザイナーです。
70年代に"折り紙細工"と呼ばれる独特のデザインで一世を風靡し、建築・車・時計・果ては銃器のデザインまで幅広い分野で大きな影響を残しました。日本だけなのかあるいは世界規模かは分かりませんが、当時関連性のない様々な分野で彼のデザインを採用した製品が見られるあたりまさしく時の人だったのが窺えます。中でも車のデザインが彼の十八番であり、いすず"ピアッツア"やBTFの"デロリアン"のデザインなどもジウジアーロの作品ということで感慨深く感じる世代の方もおられることと思います。
(画像はWikipedia該当記事からの引用です。)
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/いすゞ・ピアッツァ
では時計はというと、彼の時計デザインは左右非対称のものが多く、この時計も画面が斜めになっています。これは車を運転するときの腕の傾きに合わせた角度になっていまして、ハンドルから手を離すことなくさっと時間を確認できるように意図されたもので、イタリアというよりはドイツ的な機能美を感じる時計です。
(セイコーHPより詳しい説明が見られます)
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/special/giugiaro_design/
近年これがリメイクされまして、独特のデザインに興味を惹かれていたものの中古でも相場2~3万という値段もあってスルーしてました。新品価格と殆ど変わらない価格で取引されてるあたり人気の高さを感じます。素晴らしいデザインだと思うのですがおしむらくはデジタルであるということで、4,5万払って買うにはちょっともったいなく感じてしまいます。使用期間は長くて10年というところでしょうから。ちなみに公式の呼称は"ジウジアーロ・デザイン"のようですね。安直すぎないか※追記 ジウジアーロのデザイン事務所の名前みたいです※
映画やゲームでの製品コラボは珍しくない話なので、今回もおそらくそうなのでしょう。しかし創作の力というのは凄いですね。流行を生んだり当時の時代背景を記録したり。自分の知ってるものが思わぬところで出てきて変な高揚感を感じました。バイク乗る時に着けたらカッコいいだろうなとは思ってましたが、まさかミリタリーウォッチとしての登場とは。ますますこのゲームが好きになれましたよ。
今回は以上とさせていただきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。