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ハートフォード コルトSAA(組み立てキット) レビュー

 

??「俺のリロードはレボリューションだ!」

この方は早撃ちというより跳弾使いですが、創作の世界には早撃ち自慢が数多いですね。

次元大介 0.3秒、ゴルゴ13 0.17秒、のび太 0.10秒…だが事実は小説より奇なり。

"ライトスピード" ボブ・マンデン 0.02秒

 

恐ろしく早い射撃、ぱっと見はただの太ったオッサンです。早いだけでなく狙いも正確で連射もできちゃいます(もちろん全部当てる)。あとめちゃくちゃ早口他にも"リボルバーの神様"ジェリー・ミチュレックは50口径マグナムを0.2秒でヒットさせたり確か5秒で12~15発だか撃てたり(一丁の銃でスピードローダー使用)。あと世界記録所持者はボブより早い。そんな夢のある早撃ちの世界、早撃ちと言えばコレ。

今日は世紀の名銃コルトSAA(シングル・アクション・アーミー)の紹介です。西部劇の主役でもありますね。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

ハートフォード社製の組み立てキット、個人的にSAAモデルガンはハートフォード一択です。理由は後述。いずれ紹介記事書こうと思ってますが私は過去にも同社のSAAを所有していました。今は珍しいブルーブラックモデル。手放さなきゃ良かった...

その頃リボルバーには殆ど興味ありませんでしたがSAAとチーフスペシャルにはそういう人にも持っておこうかなと思わせる魅力があるのです。それぞれタナカとハートフォードの人気商品なのがそれを証明してます。

 

写真撮り忘れましたが、組み立ては簡単で説明書通りにすれば一時間くらいで組み上がります。ただ素組みでは動かず調整が必要なのも事実で、自分の場合はシリンダーストップが機能せず苦労しました。マイナスドライバーと棒字やすりは必須です。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

組み上がりました。素組の未塗装品でも色合いは全く問題ありません。むしろ古い銃であることを考慮するとブルーイングが退色したように見えてGOOD。最近まではグリップはパール風で(メッキモデルには大変似合うのですが)、理想の木製グリップが欲しければオプションで購入するしかなかったのですが今回の生産分から?木製グリップ風のプラグリップを付けてくれるようになりました。ありがとう!

ただバリが所々残っていたり完成品は塗装が素晴らしい出来だったりするので、組み立てキットの素組は完成品のレベルには当然達していません。あくまで私がこれで満足できるというだけ。実物に可能な限り近づけて雰囲気を楽しむというより、SAAという銃のユニークなメカニズムの機能美を、アクションを安価に楽しむというのがこの組み立てキットの真価だと思います。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

一緒に買った空撃ちダミーカートはSAAを100%楽しむための必須アイテムです。純正カートも悪くはないのですが弾頭の色も薬莢と同じままなので、ダミーカートを使うとかなり雰囲気が良くなります。ダミーカートだとリム(底面)にもしっかり刻印があるのも良き。

純正カートでは正直言って味気ないシリンダー前部もダミーカートなら迫力満点。前時代の銃らしさ溢れる鉛弾頭が素晴らしい眺め。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

アメリカ建国期に使用された前時代のパーカッション(前装式)リボルバーの面影を色濃く残す姿。現在一般的なスイングアウトが開発されるまではこのソリッドフレーム(弾倉固定式)とムスカで有名なトップブレイク(中折れ式)の2つが併存していました。

中折れ式は素早いリロードが可能でしたが構造が複雑で生産コストが高く中折れ部分の強度に不安がありました。他方固定式は組み立ての容易さから分るように単純構造、長期使用や悪環境でも動作する頑丈さがあり、この特性が未開の地を征く開拓者に好まれたのでしょう。「ピースメーカー」という理由を知ると物騒な異名を持っています。

この銃は45口径なだけあってS&WのNフレームとLフレームの中間くらいの大型サイズなのに見た目はとてもスマートで小型に見えるから不思議です。質実剛健なつくりがそう見せるのでしょうか。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

ランパントコルトのメダリオンが輝く美しい木目調グリップ。古い銃特有の妙な形のグリップも、触ってみると驚くほど手に馴染む。大型ゆえの特性かもしれませんが握りやすいというよりはバランスが取れており構えがとても安定します。女性でも撃ちやすい筈です。

現代リボルバーの新品の木製グリップとは違う、使い込んで手汗や油で黒ずんできた古いグリップという感じでSAAによく似合ってます。かつてのSAAには本物の木製グリップを付けてましたが正直、そう変わらない所まで肉薄してます。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

やはり45口径の銃口は迫力満点。たった2mmの差でも9mmパラとは明らかに違いがあります。弾丸を見てもその体格差は明らかで、実際は威力に対した差がないというのが信じ難いです。もっとも総合火力ではなく単発なら流石に45口径に分がある筈で、さらに9mmパラベラムが優秀すぎる弾薬というのは加味すべきだと思います。伊達に世界標準してません。

銃口下にある出っ張りがエジェクターロッド。リボルバーでは撃った後薬莢が張り付くのでこれを使って排出します。SAAは1発ずつ弾を装填しますが、撃ち終わったら厄介なことにまた1発ずつ排筴しなくてはいけません。オセロットが5〜6秒で排筴・装填をこなすのは文句なしの神業です。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

SAAのコックは三段階。まず持ち運び用のセーフコック、次がリロード用のハーフコック。ここでシリンダーがフリーになります。前述したように素組は調整しないとうまく回りません。最後に撃発位置のフルコック。再びシリンダーがロックされます。

セーフコックはあくまで撃針が弾薬と密着してちょっとした衝撃で暴発するのを防ぐためのものでしかなく、安全に持ち運ぶために普段は1発分薬室を空けておくのが主流だったようです。

ちなみにトリガーはグロックと同じでコックすると前進する珍しい仕様です。私の知る限りテキサスパターソンとデリンジャーが同様ですがグロックは先祖返りなんですね。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

ローディングゲート(以下ゲート)を開けて1発ずつ弾を装填していく。この動作がたまりません。同じく有名なブラックホークなどはゲートを開けるだけでシリンダーが回せるらしいですが、やっぱりトリガーをコックして、ゲートを開けて。この面倒くささが趣味としては楽しいのです。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

シリンダーは軸を一本のピンで留めておりシリンダーごと簡単に外せます。慣れれば1発ずつ排筴するより早いので、弾倉ごと交換して数秒でリロードできる猛者もいるそうです。

これは2ndモデル以降の特徴で、ハートフォードのSAAは3rdモデルを再現しています。1stモデルはある程度分解しないと弾倉が取り出せない本当の「固定式」です。価値が高いのは1stモデルでオセロットのSAAも1st。2ndモデルは戦後一から作った再生産品でこちらは西部劇に使われた銃としての需要があります。3rdは...特筆することもなく評価も低いようです。

それでもハートフォードのSAAを勧めるのはひとえに入手のしやすさ。1st・2ndはタナカが出してますがガスガンばかりでモデルガンは殆ど再生産しません。簡単に入手できるというのはメンテナンスのしやすさ、維持の容易さにも直結します。SAAはいじってナンボ。2丁目ならタナカも良いかもしれません。

 

ハートフォード コルトSAA 組み立てキット レビュー

というわけでSAAの紹介でした。自分はこの銃はやはりオセロットの印象が強いのですが、有名な3の若オセロットではなく1の老オセロット(というか過去編だから3が異質なのだ)の方なのです。亡き戸谷さんの「こいつは世界で最も高貴な銃、シングルアクションアーミーだ」からの一連の台詞とガンスピン。カッケェなぁ...

で、1で使ってたSAAはグリップがメダリオン付きなんですよね。銃身長はアーティラリーぽいのだけど、自分の大好きなMGS1のSAAの雰囲気を味わえるモデルが手に入って大変ご満悦のときちけなのでした。