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【ツナ缶】セイコー マリーンマスターSBBN011 レビュー

 

今回ご紹介するのはセイコーの飽和潜水仕様1000mダイバー、SBBN011です。

満を辞してといいますか、半年前に手に入れたものをようやく皆様にご紹介できます。すぐにでもレビューを書きたかったのですがこの時計を腕に着けたときの違和感が大変大きく、ゆっくり時間をかけこの時計への理解を深めてからレビューを書こうと思った次第です。結論から申しますと、半年経ってもちっとも馴染みません(笑)

 

セイコー ツナ缶 レビュー


キャンペーンで手に入れたコースターと共に。セイコーダイバーズ伝説の終着点であるこの時計はセイコーファンの方には説明不要の名作でしょう。呉に住むプロダイバーからの「一通の手紙伝説」に始まるセイコーの飽和潜水対応ダイバーズの開発。

世界的に見ても飽和潜水に対応したダイバーズが少なく、そもそも飽和潜水のテストを行える設備がまずない中でセイコーエスケープバルブ無しの一体型ケースを実現し、更に外装部品はチタンを使い大変大型となったケースの重量を抑えることに成功しました。

そうして完成した時計は大きく視認性が高いながら軽量という実用性と共に、ブランドの顔となり得る非常に特徴的な風貌を持つに至ったのです。「外胴」「ツナ缶」など様々な愛称を持っています。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

セイコー ツナ缶 レビュー

徳永幾男「セイコーダイバーズウォッチ進化論」110頁 株式会社ワールドフォトプレス、2015

1000M仕様の外胴ダイバーズは全体が黒で統一されています。初代600から続く伝統ですのでこだわりたい部分です。なぜ黒でなければならないのかについては上記。

"PROFESSIONAL""1000m"の文字が所有欲を満たしてくれます。以前何かの文章で自衛隊の方が「もはや小型の潜水艦」だと仰ったと目にした記憶があるのですが実際、1000Mなんて人間は行けないですからね。人体への悪影響も甚大でしょうし、浪漫的要素が強いといえます。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

太く厚みのある針。分針の視認性が最も高くなるように作られており、目盛りギリギリまで伸びた針からは一目で時刻が読み取れます。

少しの間アロー針になり、最新モデルでまた戻ったものの作動性確保のためか針が軽量薄型化されたように見えます。7Cクォーツは懐中時計も楽に動かせるトルクの強い機械なのですから重たそうな針がカクカク動くのが見たいものです。世界的な材料費の高騰によるコストダウンは何もセイコー、時計に限った話ではありませんが。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

横から見ると外胴の主張の強さがより感じられますね。回転ベゼル側面もボーイなどの普及品よりエッジの立ち方がはるかに鋭く立体的です。外胴は12時側と6時側にそれぞれ2本ある6角ビスで固定されていて取り外せます、たまに外して汚れを拭くのが良いかもしれません。

竜頭は3分の2は外胴から飛び出てます。今まで私は竜頭保護のためには1番先端までケースを伸ばして覆うのが望ましいと思っていたのですが(植村ダイバーが分かりやすい)、プロ仕様の最上級モデルでこれならねじ込みであれば竜頭を側面から保護する必要は少ないということでしょうか?意外でした。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

通常のダイバーズに更に輪をかけて分厚いです。実際に見るとまさにライトフレークツナ缶の側面そのものですね。びっくりしました。

ベルトが本体下に潜った所に取り付け位置があるのでウレタンベルトや革ベルトを付けると平に置けません。これは案外困った特徴で折り畳みケースに納められないのです。仕方ないので私は専用ケースを用意しました。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

モノコック(ワンピース)の裏蓋も鉄の塊といった様子をより強く印象づけます。黒々とした金属光沢が無骨さを引き立てていて、裏蓋までも特別感を感じられる品です。

このタイプは"MARINEMASTER"の文字は裏蓋だけに刻印されます、個人的にはこの控えめさ加減が最高です。円状に10年分が刻印されており、電池交換に出すと打点されて帰ってきます。大体の履歴が分かるので便利です。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

セイコー ツナ缶 レビュー

ベルトは定番のDAL-1BPを付けてますが尾錠と遊革を専用品に替えてあります。尾錠裏の"TITANIUM"の文字が地味に大きな満足ポイント。

これに換装するだけで一気に高級感が出るのが不思議です。キングセイコーの尾錠とか、純正品の尾錠や留め具にこだわる方々の気持ちがよく分かりました。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

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やはり大きいですがベルトを締めればそこまで違和感は感じません。見た目よりも問題なのは着用感、いっこうに腕に馴染まないのです。

ベルトの付け根が下に潜る構造であることが影響しているのは間違いないと思います、後は重心の問題でしょうか。横に大きく張り出していながら機械の位置からして中心に重心が寄り過ぎているのだと思います。

とはいえ本来ダイビングスーツの上から着けるような道具、日常使いを想定していないのですからそこを突くのは野暮というものでしょうか。やはり土日に普段着で着けると腕元に華があって大変満足なモデルですが、スーツにも意外とイケます。

 

セイコー ツナ缶 レビュー

最後に夜光塗料です。ご覧のようにもはや輝いているレベルで光ります。流石はプロ仕様、夜光の強さも普及品の比ではありません。

今回はここまで。次回続きます。

 

 

 

 

300m仕様については下記に記載してます。飽和潜水は一般的に200mまでが目安で、それ以上の潜水には命の危険が伴います。ですので300m仕様でも一線級のプロ仕様ダイバーズです。1000mとどちらにするかはお好みで。