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ハミルトン カーキ9415A レビュー①

 

ハミルトン カーキ 9415A

今回はハミルトン カーキのレビューです。実は腕時計趣味を始めた初期から愛用している時計なんですが...出し惜しみしてました。そのうちブログの継続意欲の方が先に無くなってしまうという本末転倒ぶり。

カーキは現在でも続くハミルトンの代表的なシリーズの一つですが非常~に種類が多く搭載機械から文字盤の種類まで多種多様です。ベトナム戦争時に「GG-W-113」というMILスペック(米軍の定める基準)の元で作られたミリタリーウォッチがこの時計のルーツなのですが、詳しくはブロ友の「OptoEleMech」さんが大変専門的なデータを公開されているので是非そちらを参考に。

9415Aの文字盤にも幾つか種類があるようですが、私は昔からこのドットタイプ一筋です。時計趣味を始める以前エアガン・モデルガンを収集していた時期があったのですがその頃雑誌か何かで目にしたのだと思います。以来ミリタリーウォッチといえば私にとってはこのモデルでした。

 

各部の紹介。

ハミルトン カーキ 9415A

ハミルトン カーキ 9415A

33㎜という現代では考えられないほどの小ささですが視認性は抜群に良いです。むしろ小ぶりなサイズが機能美を際立て凝縮された美しさがあります。

ドット・丸いフォント・ドームガラスと「柔」の要素が多すぎて一歩間違えればチープな印象になりかねないところですが、おそらくは黒文字盤と長いラグのお陰で硬質ながら整った雰囲気があります。ありふれた要素の組み合わせを全体のバランスによって美しく仕上げたこの時計は時計デザインの到達点の一つだと思います。

そしてNATOベルト。革ベルトもとても良く似合いますがやはり出自を考えればナイロン一択です。米軍なのでUS Typeの方が良いのでしょうがあれは定革が使いづらいので妥協してます。空軍と言えばグレーのNATOを付けているイメージなのですが、皆さんはどうでしょうか?

 

ハミルトン カーキ 9415A

ハミルトン カーキ 9415A

 

ベルトを外すとさらに小さく感じますね。裏蓋には最低限の情報のみが記載され簡素な印象を受けます。これぞソリッドバック。最近は猫も杓子もシースルーバック(スケルトン、グラスバック)ですが、よほど凝った装飾の機械でない限りしっかりした金属の裏蓋によって得られる防磁・防水・耐衝撃の恩恵はかなり大きいものと思います。もっとも偽物対策が一番の理由らしいので問題は次々偽物を送り込んでくる某国にありますね。

これほど頼もしげな雰囲気を持っていながら3気圧防水しかありません。正直フィールドウォッチとしては失格な防水機能ですが本物もそうだったのでしょうか。ベトナムは高温多湿で有名ですが問題は無かったのか?

 

機械はETA2801-2、手巻きの8振動です。手持ちで唯一のハイビート機ですがやはり精度は群を抜いて良いです。2日で3秒しかずれません。しかし現代において部品の寿命を縮めてまで精度を追求する価値を私は感じないので、所有するとしても作動のタイミングを自分で管理できる手巻き式のみにするつもりです。昔の自動巻き時計は本当に巻き上げ効率が良いので、大抵は手に持つだけでも勝手に動いてしまいます。

巻き上げの感触は抵抗がなく素直で、非常に心地よいです。ドナーの確保も容易でむこう30年は使えるでしょう。一生使い続けるつもりの時計です。

 

 

<あとがき>

HODINKEEにカーキの収集家を取材した記事があるのですが大変面白いのでこちらもぜひ見てみてください。

www.hodinkee.jp