シチズンは神。普段は熟慮を重ねたうえで購入しますが、これは予約までして速攻で確保しました。予想通りというか既に何色かは在庫切れでプレミアついてるようです。そりゃそうよ、だってシチズンで指折りのアイコニックなモデルだもん。それが安価で完全再現されたんだから売れるのは当たり前。
というわけで今回はシチズン ツノクロノのレビューをしていきたいと思います。
このテのデザインはオメガのブルヘッドが最も有名で次にセイコーの茶馬などが来るのではないかと思いますが、どちらにも似ていない丸みの強い可愛らしいデザインです。視認性は正直悪い。
オリジナルである名機チャレンジタイマーはフライバック機能搭載の自動巻きクロノグラフです。フライバック機能とは「一度のボタン操作で計測停止→帰零→再度計測開始」ができる機能のこと。セイコーに後れをとったとはいえ、超高難易度の自動巻きクロノグラフの開発に成功し更に複雑な機能を搭載して世に放ちました。独特なデザインも相まって国内外で大ヒットしたそうです。
その他詳しいことは「きまま仙人」さんのブログに色々載っているので、興味ある方はご覧になってみてください。私もよくお世話になってます。
違いはあるが雰囲気は完全に再現されていると思う。タキメーターが無いことと特徴的なプッシュボタンがオリジナルより短いことが目立つ違いだが、ステップ運針でタキメーターがあっても意味ないので不満はない。プッシュボタンの短さも却って可愛さが増して良い。
デザインのことばかり言ってるが、本当に素晴らしいのは電池式で復刻した所なのだ。自分はてっきりシチズンご自慢のエコドライブで復刻するものだと思っていた。ソーラーは二次電池の寿命＝製品寿命、もって10～15年で買い直そうにもまず廃盤。電池式なら大切に扱えば20年以上持たせられる、電池式でオリジナルの雰囲気を残したモデルをしかも安価で発売したことに万雷の拍手を送りたい。
裏蓋ははめ込み式（スナップバック）。防水性は低いが精密機械っぽくて個人的には好き。低いと言っても5気圧あれば日常生活で支障はないはず。防水性より装着性を取ったのだろう。
国産アンティークの再ブームといってもあくまで一部の界隈での話で、正直「レコードレーベル」というサブブランドの存在自体が不思議。若者が新鮮に感じるレトロ趣味を取り入れたシリーズと謳っているが、実際は懐古趣味のおっさんやマニア向けのニッチな需要が主であることをシチズンは分かってるのでは？「防水性より薄さを取る」なんてオタクな選択が一般ユーザーに理解されるのか？
特殊時計としてはかなり薄い。腕の形に沿ってケース内側が湾曲しているので装着性も良いです。巻きベルトも着け心地の良さに貢献してます。
風防はこんもりドームガラスにしてあって抜かりなし。プラ風防なら言うこと無しなんですが、まあ文句言える価格帯じゃない。
古き良き巻き板ブレス。高級感はないですがよくしなり腕にフィット。まれに腕毛を挟むのが難点だけどコマ調整不要・装着性・軽さなど利点の方が多い。特に薄い・軽いが特徴の時計には重くて頑丈なベルトは似合わない。
オリジナルと同デザインのベルトのようです。
中留がシチズンのロゴ入りなのは地味に嬉しいです。意外と目に付くところ。
二段ロックなうえ一段目は引っ掛けて固定するのでまず脱落の心配はないだろう。サイズ調整の時は小さめのマイナスドライバーでツメを押し上げて、位置を決めたら下げて固定する。思ったより固くてなかなかしっかり下がらないので根気強くやろう。傷もつきやすく本品の数少ない明確な欠点といえる。価格的にしょうがないが。
そんな訳でツノクロノ復刻の紹介でした。
セイコー信者の僕ですがシチズンだって大好きなんですよ、地元だし。ユーザーや市場の声をしっかりと拾って反映させる姿勢に関してはシチズンの方が全然上だと思ってます、だからこその国内腕時計シェア二位ですね。G-SHOCKが強すぎるから一位取れないのは仕方がない。
大事に使っていこうと思います。人気みたいなので在庫も順次復活するでしょうが、いつまで続くか分からないので迷ってるなら早めに買っておいた方が良いです。シチズンさんからの最高のクリスマスプレゼントでした。
